万年山 慈尊院(じそんいん)
慈尊院は万年山と号し高野山真言宗の寺院で、ご本尊は弥勒菩薩です。
弘仁七年(816)、弘法大師が、高野山開創の時に高野山参詣の要所に当たるこの地に、表玄関として伽藍を創建し、高野山の庶務を司る政所を置き、高野山への宿所および冬期避寒修行の場とされました。
境内は、国の史跡「高野参詣道」を構成する「町石道」の一部として指定されています。また、本堂の弥勒堂は、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されています。
その境内の片隅に「高野山案内犬ゴンの碑」が建っています。昭和60年代に、慈尊院近くに住みついていた白い雄の野良犬で、誰が教えたわけでもないのですが、その犬は高野山への参詣者の道案内をするようになりました。
高野山町石道の約20kmの道のりを朝、慈尊院を発って、夕方に高野山上の大門まで道案内し、夜には慈尊院に戻るという毎日を送るようになりました。
約1200年前の弘法大師の時代にも高野山の案内犬がいたという伝説があり、「弘法大師の案内犬の再来・生まれ変わり「」お大師さんの犬」などと呼ばれ親しまれたそうです。
ゴンは2002年6月5日息を引き取りましたが、参詣者から愛されていたゴンを惜しみ、弘法大師像の横に「高野山案内犬ゴンの碑」を建てられました。
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