本山寺への道【前島編】
「本山寺道標石建場所留」によれば、赤松由永こと鴻池右七郎が前島から本山寺までの間に21基の道標を立て、寄進しました。残念ながら今ではほとんどが現存せず、2基のみ確認でき、その内の一つが前島のバス回転場にあると聞きやってきました。
バス回転場が出来るまでは、淀川の堤防際にバス停があり方向転換するのが大変でした。
(写真はGoogleマップより)
本山寺毘沙門天道
此所 前嶋村船揚リノ場 是ヨリ二里
この道標は享和元年(1801)に前島浜の船着場近くに建立され、かつては常夜灯もあったそうです。
【本山寺の道標】
本山寺の道標がバス回転場にあります。前島濱が栄えていたころ、濱に立てられていたものです。常夜灯もあったらしいですが今はもうありません。道標には発願主赤松由永の名前があります。本山寺は鞍馬寺、朝護孫子寺寺とともに日本三毘沙門ともいわれている、毘沙門様のお寺です。住職さんのお話では毘沙門様は財宝の仏様。堂島あたりのお商売の人の信仰があつく、淀川を船で前島濱まで来て、そこから人力車で川久保経由で本山寺まで登ってこられたそうです。芸者さんや包丁人まで連れての道中だったとか。住職さんのお話を聞いたあとの帰り道、お寺に寄進した人の名前を彫った石柱を見てみると北浜〇〇という石柱が多いこともうなずけます。それにしても芸者さん包丁人までつれてのお参り、ご利益はどうだったのでしょうか?
そうそううっかり書き忘れていました。この道標、長い間うちの庭にころがっていました。じいちゃんが土木事務所や市役所にかけあってどうにか立ててもらおうとしていましたが、みんなお金がかかることなどで嫌がっていました。今度回転場の工事にあわせて、立ててもらうことが出来ました。努力はしておくものです。これでうちもすっきりしました。道標のキズはうちの庭に転がっている時にできたものです。ごめんなさい。
対岸は枚方市の牧野。牧野は前島街道の起点で、昔は渡し船があったそうです。前島街道は高槻の上宮天満宮前で西国街道に接続していました。その一部が現在の府道17号枚方高槻線ですね。
周辺を散策していると、白龍大明神の石碑が。。。
また、なぜか檜尾川橋の欄干?がひっそりと民家の片隅に建っていました。
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