高野山 壇上伽藍(だんじょうがらん)
高野山内の西寄り、金堂、根本大塔、西塔、御影堂などの立ち並ぶ画で、総本山金剛峯寺が管理しています。ここは、空海が在世中に堂宇を営んだところで、現在の諸堂塔は大部分が江戸時代後期から昭和時代の再建ですが、真言密教の道場としての高野山の中核となる部分です。
【東塔】
1984年に再建されました。
【根本大塔】
金堂の右後方にある多宝塔(1階平面が方形、2階平面が円形の二重塔)。1937年(昭和12年)、空海入定1,100年を記念して再建したもので、鉄筋コンクリート造です。内部には中央に胎蔵界大日如来像、その四方に金剛界四仏が安置されています。
塔内の柱などに描かれた仏画は堂本印象の筆です。本来別々の密教経典に説かれている「胎蔵界」の仏像と「金剛界」の仏像を一緒に安置するのは異例ですが、これは、両者は根本的には1つだという、空海の思想を表したものといい、「根本大塔」という建物名もこれに由来するといいます。
【金堂】
昭和元年(1926年)に焼失後、昭和7年(1932年)に再建された鉄筋コンクリート造の建築で、屋根は入母屋造です。本尊阿閦如来(あしゅくにょらい)像は高村光雲の作。1926年の焼失時、堂内には旧本尊阿閦如来像(薬師如来と同体ともいう)を始め7体の仏像が安置されていましたが、堂と共に焼失しました。旧本尊像は公開されたことのない秘仏であったため、写真も残されておらず、どのような像であったかは永遠に不明となりました。
【六角経蔵】
別名荒川経蔵。1933年に建立されました。
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