根本山 神峯山寺(かぶさんじ)
神峯山寺は根本山と号して天台宗に属し、毘沙門天を本尊とします。
寺伝によれば、役の行者小角が開山し、宝亀年間(770年頃)に開成皇子が創建したそうです。
当時は仏教の聖地として、比叡山や葛城山と並ぶ7高山のひとつに数えられ、僧坊21・寺領1,300石に及びました。
皇室の崇敬が厚く、また足利3代将軍義満や豊臣秀頼の生母淀殿らの寄進も多く大いに栄えました。
しかし、江戸時代中期の明和2年(1756年)に火災で焼失し、安永6年(1777年)に再建されました。現在は、宝塔院と寂定院、龍光院の3院となっています。
本堂に安置されている阿弥陀如来坐像は寄木造で平安時代後期、また2体の聖観音立像は一本造りで同中期と後期の作とみられ、いずれも昭和25年8月に国の重要文化財に指定されています。
神峯山寺を開いた役の行者は、この九頭龍滝の水しぶきが光るのを見て、この地にやってきたといわれています。
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